高温焼成アンダルサイトの焼成れんがおよびローセメントキャスタブルヘの適用

摘要

アンダルサイトは高温における高機械的強度および高熱衝撃抵抗性を与えるために耐火物工業において広く採用されていることでよく知られているアルミノシリケート鉱物である。 これらの特性はアングルサイトのムライト化の過程で起こる独特の微構造に関連することを二，三の著者が示している。 ムライト化は複合体ムライトーガラス珪酸質相を形成するトポケミカル及びトポタクティツク（topotactic）プロセスである。 このプロセスは極微粉（D50＝5 μm）に対して1200℃で24時間後に始まり，そして温度が1600℃になると1時間で達成される（1mmより粗い粒）。 その結果，不焼成の耐火物におけるアンダルサイトの親粒は，炉または金属の温度が1600℃に到達したとしても耐火物ライニングの表面1cm厚のみ転移する。 完全に転移した骨材を耐火物工業に供給するために，高品位のアンダルサイトを1550℃までロータリーキルンで仮焼した。 焼成後粉砕し，0－1mm，1－3mm，3-5mmに分級した。 SEM及びXRDによる鉱物学的研究を，最終製品の微構造とムライト含有量をチェックするために行った。 更に，破砕性および気孔率等の特性を測定した。 いわゆるムライト化したアンダルサイトの新しい骨材の挙動を，焼成れんがとローセメントキャスタブルで参考文献の方式に則ってテストした。 低破砕性と大反応表面積のため，耐火物用としてムライト化したアンダルサイトの焼成後の機械的抵抗性は生のアンダルサイトと比較して高い。 焼成れんがでは，ムライト化したアンダルサイトは焼結ムライトと同じ挙動を示す。焼成中の低膨脹および広範な温度範囲における高機械的強度はローセメントキャスタブル（LCC）に良好な熱衝撃抵抗性を与える。また，ムライト化したアンダルサイトは，LCCにおいてアングルサイト，高アルミナシャモットおよびボーキサイトより優れた耐アルカリ性を与える。 最後に，特別な微構造と興味ある特性を持つ新しい骨材は新しい革新的な耐火物の開発をもたらす筈である。