炭素中におけるAl_4SiC_4の高温反応

摘要

炭素含有耐火物中に添加されたAl_4SiC_4の高温下での反応機構を明らかにするために，Al_4SiC_4－C系混合試料を炭素粉末中で焼成して調査した。Al_4SiC_4は1000℃以上でCOガスと反応し，主にα－Al_2O_3とSiCを生成した。この反応はAl_4SiC_4の粒径が小さくなるほど低温域から進行した。いずれの粒皮，温度においても，Al_4C_3の生成は認められなかった。1500℃，3hの焼成を行った場合，Al_4SiC_4粒の表面に厚さ15+++mの反応層が形成され，反応は表面から内部へと進行した。反応層の厚みはAl_4SiC_4の粒径によらず一定であり、粒径が小さいほど反応が速く進むように見えるのは，表面積が大きいことによると反応層は主にSiC＋Cからなり，Al成分は周辺組織へと蒸発·拡散して，空隙内でAl_2O_3＋Cとして凝縮し，組織を赦密化すると推定された。