最後の繊維産業政策―自立事業その2―

摘要

１繊維産業の危機は、はるか昔から言われてきたことである。 その時、適切な対応がとられていたとしても、今の状況が回避できたかどうかは分からない。 分からないが、少なくともこれほど苦しまねばならないという状況は、軽減されたかも知れない。 ２繊維産業の将来に期待を持つ人は多い。 それでも、明るい道を広げるには、従来以上の行動力が必要になってくる。せっかく築きあげた「技術」を生かさない手はない。 環境が苦しい北陸産地でも、人と違ったやり方で、道を切り拓いている。 ３本気で繊維の復権を目指すならばこ国内とともに「輸出」の在り方を再考する必要もありそうだ。 その中で、中国との共存、海外品との棲み分けを考えてみる。もちろん、ベースとなるのは「技術」である。