応力発光を用いた新計測·診断技術－応力·ひずみ分布の可視化と構造物健全性評価への応用

摘要

上述の社会の要請に応えるため，著者らが独自開発した応力発光センサを用いた，新計測·診断システムの研究は（独）科学技術振興機構「戦略的創造研究推進事業CREST プロジェクト」の一環として平成18年度から進められている．応力発光材料は，小さな弾性変形でも裸眼で見える光を出す特性を持つ機能セラミックスである．その光の強度が変形に比例し，光の分布が変形場，すなわち応力場に対応している．カメラで光の分布を記録すれば，応力場が得られることから，従来の計測法に比べ，簡便かつ直接に大面積の応力場が得られる．本文は応力発光センサによる応力·ひずみ分布の可視化および構造物の安全診断への応用について概説する．