950MHz帯無線端末位置検知における到達時間差測定誤差補正に関する一検討－試作と検証

摘要

作業者の業務管理や安全管理を目的とした動線追跡用途では，数mの精度が要求される。基地局を多数設置し，設置間隔を短くすることで精度の向上が期待できるが，産業用途などでは，基地局を多数設置することは，環境の制約や設置の手間，コストの観点などから困難である場合が多い。筆者らは産業用途への適用を目的として，屋内を少ない基地局でカバーし，十分な測位精度を得るため，950MHz 帯無線を用いた位置検知システムにおける無線受信強度に依存した時間変動要因に対する補正方式を提案している。本稿では，同提案内容に基づき補正方式の試作評価を行ったので報告する。