受信電力データによる飛翔体の伝搬特性と状態推定に関する研究

摘要

近年，超小型衛星の開発が全国の大学や企業によって盛んに行われている．これらの衛星がミッションを遂行するためには姿勢情報が必要不可欠であるが，姿勢センサによる姿勢決定には，センサの故障や衛星の容量制限がつきまとう．そのため，センサによらない姿勢推定法として，受信電力の変動を利用した方法が提唱されている．今回，超小型衛星「HIT-SAT」を対象として，受信電力の変動から衛星本体のスピンに伴うアンテナの角速度を検出する方法について述べる．また，超小型衛星「KKS-1」および「SEEDS」の受信電力の変動に着目し，その変動の特性について検討を行ったので報告する．