疼痛緩和領域における適応外使用

摘要

2010年度の厚生労働省の「医療上の必要性の高い未承認薬?適応外薬検討会議」が行った第1回の開発要望募集 に対し，曰本緩和医療薬学会を含めた疼痛緩和領域の各学会では，がん性疼痛への適応を要望する医薬品を提出した。 このなかには非才ピ才ィド薬のほか，神経障害性疼痛に対する抗痙攣薬や抗うつ薬といった鎮痛補助薬も含まれる。ま た，嘔気?嘔吐など副作用対策で用いるための薬剤についても適応の要望が出されている。がん患者の痛みの症状は多 岐にわたり，その強さや性質によって用いられる薬剤の種類も多くなることから，こうした適応外薬や未承認薬が一日 も早く承認されることを切に期待している。