当センターは,千葉県全域を対象とする第三次救急医療施設であり,全国的にも数少ない単独型の"高度救命救急センタ一"である。病床100床の小規模病院であるが集中治療室(intensive care unit : ICU) 20床を要する当施設において,集中治療に携わってきた経験からICUにおける感染問題について述べる。まず第1の特徴としてICUでは院内感染発生率が比較的高いということである。ICU患者は全入院患者の比較的少ない割合を占めているにもかかわらず全医療関連感染の約20%を占めているといわれ, 2002年の全米病院感染サ一べイランスシステム(NationalNosocomial Iniections Surveillance :NNIS)においては, 医療関連感染の26.6%がICUおよび新生児集中治療室(neonatal intensive care unit : NICU)患者から報告されている。第2の特徴は,治療に関連した感染症が多いということである。
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