風力発電タワー用メンテナンス装置

摘要

開発の目的は次のとおりである。 日本全国に建設された風力タワーは1000基以上存在しており、建設後、年数が経つにつれタワーの清掃、塗装の他、ブレードの点検、補修などメンテナンスの回数も多くなる。 これらのメンテナンスは風力（発電）タワーの外側からアクセスする必要が出てくる。風力タワーへの外部からのアクセスは大型クレーンの先端にゴンドラ等を吊り、その中に人間を乗せて点検、補修するのが現在の所、一般的であるが、その高さゆえに(60m～80m)非常に困難で自由度も狭く不安定な体制から満足のいく作業も出来なかった。 当然風が強くなればゴンドラは揺れ、危険作業となる、ただちに作業中止を余儀なくされ工期も延長し費用も多く掛かっていた。さらに大型クレーン車を風力タワーの近くまで持ち込むには道路の確保、鉄板養生など附帯作業も必要となり、それに伴う人件費も発生していた。 又、タワー設置場所が牧草地なら鉄板養生のために傷んだ牧草地の復旧、牧草地復旧までの補償費、農地一時転用などの諸手続き等が生じていた。 その様な背景の中で今回開発したメンテナンス装置は従来の大型クレーンや重機など殆ど必要としない小型で軽量、取扱い容易な分解型構造とした為、如何なる建設場所へもアクセスが可能となり、合わせて大幅な費用の削減が出来る事となった。 （図1、メンテナンス作業中の様子）。