小型レーザー生成多価イオンプラズマ光源と水の窓軟X線顕微鏡応用

摘要

重元素多価イオンプラズマのn=4軌道（nは主量子数）から多数の発光線が重畳したUTA（unresolved transition array）と呼ばれる疑似連続スペクトル構造をもつ放射が起こる［1，2］．このUTA放射は共鳴線が特定の波長領域に集中する特徴を持つことから本質的に高出力であり，多層膜鏡と組み合わせることによって，半導体リソグラフィー露光光源としてプロセスも含めた露光機の開発が進められている［3-6］．著者等は光源の高効率化に関する物理と技術を拡張して，水の窓軟X線光源の高効率化とそれに基づく軟X線顕微鏡の実験を進めている［7，8］．