台車技術の系譜(3)

摘要

第2回では，戦後すぐに開催された高速台車振動研究会の成果によって台車の設計理論が確立され，それをもとに多くの新型台車が登場し電車の乗り心地が著しく改善されたこと，また，さらなる軽量化を目指してカルダン駆動方式や溶接台車枠が登場したことなど，おおよそ1948年から1960年頃までの技術的な系譜を紹介した．第3回では，戦後すぐに路面電車用台車でも同じような技術革新がおこり，さらにアメリカから技術導入したP.C.C.カーの技術をもって，高加減速で静かな路面電車が登場したことを紹介する．また，時代としては前回と重なるが1950年代に海外の技術を導入することで新しい軸箱支持方式など新たな台車が開発されたこと紹介する．なお，第1回冒頭の予告では，今回の第3回では8章の空気ばね台車の登場まで紹介する予定であったが，ボリュームの関係で第8章は次回へ繰り延べとさせて頂くのでご了承いただきたい．