環境対応技術と木材加工：避けられない処理対策開発すすむ最新技術

摘要

自然循環型の木材を産業資源とする木材加工、木造住宅は最も自然にやさしく、地域に密着した産業として社会に基盤を確立してきた。 しかし、21世紀を前にして急拡大した世界規模の高度情報化と産業のグローバリゼーションは現代の産業環境を大きく変えようとしている。産業が産業として成立するための基本条件が激変するなか、既存のあらゆる産業はみずからのあり方を自問せざるをえない時代となった。 木材加工、木造住宅も例外ではない。 最も自然にやさしいはずの木材が、地球環境にとって最も負荷が大きく、産業にとって最も経済効率の悪い素材に転換するケースも皆無とはいえない時代だ。