深彫り柄をもつ押出外装建材の振動真空成形

摘要

住宅用外装建材の押出成形のために，振動によって材料の流動性を高めながらプレス成形する方法を開発することによって，シャープな深彫り模様が安定に形成でき，また立体柄の位置精度（ピッチ精度）の高い成形品を実現した。 住宅の外観へのニーズはますますデザイン重視に向かっており，外装材にも柄の深彫りや立体模様のシャープさが求められていて，このために高度な成形技術が必要となってきている。 従来の押出外装材の成形·製造にはロール成形法が用いられて来たが，回転するエンボスロールによる材料のケラレにより深いシャープな立体模様の形成に制約を受け，また押出速度とロールの回転速度を完全に同期させることが難しいことから，模様の繰返しピッチ精度のよい製品の造出が困難であった。 開発した成形法によって，(1)深い立体模様柄が押出方向に左右されずに成形可能(2)高いピッチ精度が必要な意匠にも対応可能(3)低圧プレス成形が可能で，中空品のプレス成形ができる，などの効果が得られる。