エネルギー収支比からみるエネルギーの将来像

摘要

今後，世界全体でのエネルギー使用量は，世界の人口の1/4を占める中国，同1/5を占めるインドの急激な成長により石油の生産ピークは2004年にすでに訪れ，その代替として使用されている天然ガス，石炭の生産ピークも訪れようとしています。 一次エネルギーの40％を占める石油，20％を占める天然ガスは取り出しやすく，経済性の優れたものは既に半分近くを使い果たしており，今後は取り出すためにエネルギーのかかる部分を使っていかなければなりません。 そのため「もったいない」，「足るを知る」という脱浪費の心構えで，使用量を大幅に減らす必要があります。 それでも使わざるを得ない資源は効率よく使っていく必要があります。資源を効率よく使い，エネルギーを取り出すことを考える際に，各種エネルギーをその「質」から分析する方法として，EPR（エネルギー収支比）という考え方が有ります。