溶融混練の基礎理論と現状

摘要

バッチ式混練機や二軸スクリュ押出機，混練機能を付与した単軸スクリ云押出機を用いたポリマー材料の製造において，溶融混練は材料物性を決める重要な操作である．有効な混練を達成するための混練機や押出機は，実験事実の蓄積，可視化·計測手法やシミュレーション手法の開発と相俟って，その理論構築を展開しながら発展を遂げ，現在もその努力が継続してなされている．本解説記事では，溶融混練について，これまで構築された理論とその背景，さらに残された課題について，できる限り普遍的な内容になるように説明をしたい．