西ァフリ力-サヘル地域における風食抑制と増収を目指す 新たな砂漠化対処技術の開発（第三報）-増収効果の実証-

摘要

西アフリカ-サヘル地域では食糧不足が慢性化しており、加えて風食（風によって比較 的肥沃な表層土が飛散し土壌肥沃度が低下する現象）による砂漠化が進行している。筆者 らはこれまでの研究成果から、サヘル地域の農民が実施可能な風食抑制と収量増加を同時 に実現する新たな砂漠化対処技術として「耕地内休閑システム」を開発した（図1)。本研 究では、システムの増収効果を検証するとともに、その効果を高める方策として休閑帯へのマメ科一年生植物Cassia mimosoides (以下CMと表記）の導入を検討した。なお、CM は窒素固定能を有し、休閑地に群落を形成するが家畜の摂食は受け難いという特徴がある。