用排水路の維持管理における集落の労力負担能力の継続性評価一2010年世界農林業センサス農業集落カードの山形県のデータを用いた事例一

摘要

これまでH本の農村では，集落にある水田用の用排水路 (開水路）の維持管理は，集落が取り仕切り，集落の農家 を動員して行われてきた（岡本，2003)。ところが近年， 過疎化，高齢化，混ft化等の進行に伴う集落機能の低下に より，そのような維持管理の適切な実施が困難になってき た（農林水産省，2013a)oそこで，国は2007年度から， 集落等を構成する区域において，農家，非農家等を構成員 とする「活動組織」と呼ばれる新たな維持管理主体の設立 促進を開始した。併せて，活動組織が行う維持管理等の共 同活動に対して，财政的，技術的な支援を始め，現在も農 地,水保全管理支払交付金（以ド「保全対策」という。） として継続している（農林水産省，2013b)。