TerraSAR-X及びLandsat-8 OLIを用いた小麦の含水率推定

摘要

小麦の含水率は刈り取り時期を判断する上で重要な指標 であり，刈り遅れは低温、降雨に起因する穗発芽，低アミ 口小麦の発生などの品質劣化につながりうる.小麦の含水 率を広域に推定する上で，リモートセンシング技術を活用することは有効であり，Landsat-5 TMもしくはLandat-7 ETM+によって取得されたBand4及びBand5から算出され たNormalized Difference Water Index (NDWI)は多くの作 物の含水率を推定するために用いられてきた.2013年2月 11日に打ち上げられたLandsat-8 OLIによって取得された データからもLandsat-5 TMもしくはLandat-7 ETM+に対応 するバンドを用いて，NDWIの算出は可能である.しかし， 対応するバンドの波長帯が完全には一致していないため， 小麦の含水量とLandsat-8 OLIによるNDWIの関係に関し て検証する必要がある.また，合成開口レーダは水分環境 の推定に広く用いられており，植物の水分に関する情報が 取得できる.そこで，本研究では，Landsat-8 OLI及ぴXバ ンドの合成開口レーダであるTerraSAR-Xを用い，秋播き小 麦の含水率推定可能性を検討した.