［依頼講演］Woodpile型メタマテリアルを反射板に用いた2周波共用アンテナにおけるEBG帯域を考慮したビーム幅調整法の提案

摘要

セクタを形成する移動通信基地局用多周波共用アンテナとして，広帯域放射素子とメタマテリアル反射板からなるアンテナ構成をこれまでに提案している．Electromagnetic Band Gap（EBG）特性を持つメタマテリアル反射板は所望の周波数帯域（EBG帯域）の電磁波を反射し，EBG帯域外の電磁波を透過することでマルチバンド化を実現している．メタマテリアル反射板は，電磁波を透過するEBG帯域外では，透過する電磁波の放射パターンに影響を与えるため，提案アンテナ構成における周波数帯域毎のビーム幅調整が困難になる．本報告では，メタマテリアル反射板がEBG帯域外の放射パターンへ与える影響を明らかにし，EBG帯域を考慮したビーム幅調整法を提案する．メタマテリアル反射板の周期が4周期以下であれば，EBG帯域外の放射パターンへ与える影響を無視できることを明らかにした．800MHzと2.0GHzの2周波数において水平面内ビーム幅90°の特性を有する等ビーム2周波共用アンテナを設計およびに試作し，本アンテナ設計法の妥当性が確認できたので報告する．