高靭性セメント複合材料の各種材料特性

摘要

最近．既存の繊維補強コンクリートをはるかに上回るひび割れ分散性や破壊靭惟を有する「高靭作セメント複合材料（以下，DFRCC（Ductile Fiber Reinforced Cementit?OuS Composite）と略記）」が注目を集めておりトーー，構造物のエネルギー吸収デバイスとして適用しようという試みも報告されている－）．DFRCCを鉄筋コンクリート（以下．RC）構造物に積極的に適用していくことは，RC構造物の耐震性のみでなく．優れたひび割れ分散性を有することから，ひび割れが発生しても1箇所に集中することなく多数の微細ひび割れとなるため，漏水の危険性を低減可能であり，耐久性の向上にも大きく寄与すると考えられる．　 筆者も，これまでに柵骨材種類．水セメント軋　 ビニロン繊維寸法，繊維体積混入率を変動因子としたビニロン繊維補強モルタルの切り欠き梁3点曲げ実験を行い，Fi＆1に示すようにDFRCCの優れたひび割れ分散性および破壊靭性を確認している5）．