日本地球惑星科学連合2013年大会セッション「最新の大気科学：福島原発事故放射能の大気?陸圏輸送，沈着問題」の報告

摘要

2013年5月19日から5月24日にかけて千葉市幕張メッセを会場として開催された日本地球惑星科学連合2013年大会において，日本気象学会が提案母体となり，5月20日午後にA-AS24「最新の大気科学：福島原発事故放射能の大気?陸圏輸送，沈着問題」(Frontiers of Atmospheric Science: Transport and Deposition of Radioactivity from the Fukushima Accident）と題してセッションを開催した.本セッションのコンビーナーは，本稿の著者，五十嵐康人（気象研究所）を代表として，中島映至（東京大学大気海洋研究所），北和之（茨城大学），三上正男（気象研究所），吉田尚弘（東京工業大学大学院），恩田裕一（筑波大学大学院）の各氏が任を務めた.本セッションは2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故による放射性物質の環境汚染を背景として，大気圏?陸圏環境における放射性物質の輸送?拡散?沈着に係る最新知見を集積し，併せて2012年度に開始された文部科学省科学研究費補助金新学術領域研究「福島原発事故により放出された放射性核種の環境動態に関する学際的研究」（領域代表：恩田裕一）における大気圏?陸圏での研究成果をも広く包含することも狙いとした.