二次元不規則波実験における入射波·反射波の高精度分離法

摘要

二次元水理模型実験において不規則波による実験の際に入射波?反射波の分離を行う方法は．合田らによる2本の波高計の時系列データを用いる方法が一般に使用されているが，対応できる周波数帯の幅が狭いという問題がある。 本研究では，3本以上の波高計や流速計の自由な組合せを用い，すべての時系列によるクロス／パワースペクトルを用いて幅広い周波数軌こわたり高精度に入反射波分離を行う方法を示した。 また，3本の波高計を用いるときの波高計間隔の設定について理論的検討を行い，安定性指数ダが幅広い周波数領域に対して大きくなるように間隔を設定することで安定した入·反射分離が可能となることを示し，実用的な最適波高計間隔の決定陰についてまとめた。 これらの方法による入·反射分離の水理模型実験の実例について示し，本方法の優イ射生を示した。 また，流速計の代わりに流速計を用いた場合の誤差特性を調べ，幅広い周波数帯に対する高い安定性という優位点を示し，流速計を用いる際の注意点をまとめた。