AIの非伝統的アプローチ

摘要

先日研究室の学生がMarvin Minskyの講演会を聴きに行ってきた。 AIの研究を標樺しているが，最近ではMinskyの名前を知らない院生もいるのは残念な限りである。 その講演会に出席した学生の話によると，MinskyはGA（遺伝的アルゴリズム，Genetic Algorithms）研究についてつぎのように語ったという。 1.GAの研究者にいつも尋ねるのは，「どのような問題が解けるのか？ 」ということである。 2．GAの研究者は自分の方法を信じきっている。 3．そのため失敗してもその理由がわからない。MinskyがGAに言及することも驚きだが，このコメントも感慨深いものであった。 というのも，かつて学生時代に筆者はMinskyのインタビューをしたことがある。 Minskyは「パーセプトロン」の著著であり，ニューラルネット研究の芽を一時期っまんだ当事者としてよく知られている。 インタビューした当時には，PDPにより研究が復活し始め，逆に隆盛の兆しを見せていた。 このような事情からぜひともMinskyの意見を聴いてみたいと思った。 彼の考えは冒頭に引用したコメントに要約されている。