配向性M-型バリウムフェライトBa{sub}(1-x)La{sub}xZn{sub}xFe{sub}(12-x-y)(Me{sub}0.5Mn{sub}0.5){sub}yO{sub}19における金属元素La,Mn,Sn,Zn置換による高マイクロ波吸収特性への効果

摘要

高速大容量情報伝送時代の到来と共にGHz帯域の電磁波の利用が急激に拡大し，電子機器のディジタル化，高性能化によりクロック周波数が飛躍的に高くなった．これらの機器からの不要ノイズが大量に梅射され，電磁環境は悪化の一途を辿り，GHz帯域の電磁波環境が急変しEMC，EMI等の問題を引起している．これらに対処する有力な手段としては，従来はスピネルフェライトをベースにした電磁波吸収体が開発されてきた．しかしスピネルフェライトは透磁率〝が1GHz近傍にSnoekの限界を有し，GHz帯域以上では透磁率が激減する．電磁波吸収特性はその物質の複素透磁率μ'，μ"及び複素誘電率ε'，ε"に依存し左右されるので，GHz帯域以上ではスピネルフェライト単体では電波吸収体としては機能しない．