水素と燃料電池でエネルギーを生み出す(10)：水素貯蔵と輸送技術

摘要

燃料電池車の走行距離（約500km）を確保するには，いかに多くの水素（約5kg）がより安全に車に搭載できるかである．そのためには水素の貯蔵·運搬する技術や水素貯蔵材料の開発が重要である．図1に各種水素貯蔵法の水素重量密度と水素体積密度の比較を示す．燃料電池車に気体水素を用いる方法としては，アルミニウム，プラスチックあるいは高密度ポリエチレンライナー（枠）を炭素繊維とエポキシ樹脂で耐圧強化した35～70MPaの軽量水素貯蔵タンクが製作されている．35MPaの圧縮水素タンクでも走行距離は350km程度である．