実流校正が不要な標準渦流量計＜JIS Z8766（渦流量計－流量測定方法）の改定にあたって＞

摘要

渦流量計は流体振動を利用した流量計で、測定できる流体の種類が多いこと、測定範囲が広いこと、メンテナンスの負担が小さいこと、流量に比例した周波数出力が得られることなどの長所がある。 これらの長所の中でも、周波数出力が得られることは、計算機による自動化や積算値を求めることが容易で、容積流量計やタービン流量計と同様に取引用に都合がよい。 また、センサに可動部を持つ特殊なものを除けば、渦流量計は基本的に可動部を必要としないので特性の経時変化がほとんどなく、また保守が容易であるという大きな利点がある。プロセス計測には従来からオリフィス流量計が多く利用されてきたが、圧力損失が大きい、流体圧力、温度、組成などの影響が大きい、レンジアビリティが小さいなどの問題があるため、渦流量計が代わって広く利用されるようになってきている。