トリチウム·ラジオルミノグラフ法による水素分布の観察

摘要

ラジオルミノグラフ法（radioluminography）は，イメージングプレート（Imaging Plate，IP）を用いて試料中の放射性同位元素（Radioisotope，RI）の2次元分布を観察する方法である．医学·生物学の分野では，従来用いられてきたRI分布の観察法であるオートラジオグラフ法に取って代わってラジオルミノグラフ法が多用されるようになってきた．金属学の分野では，EPMAによる元素マッピングが可能であるため，ラジオルミノグラフ法の応用例は少ないが，鉄鋼材料中のボロン分布の観察や，金属中のトリチウム分布の観察に応用されている．