接着·粘着作業の負担軽減とトラブル解決に有効な粘弾性測定手法と装置

摘要

近年、製品の多様化、高機能化の傾向に伴い多種多様の接着·粘着材料が開発されている。 そのため、材料の流動特性や熱硬化特性なども複雑化し、生産·製造現場での工程管理、品質管理も、これまで経験的に判断してきた製造条件、簡易的な回転粘度計による品質評価での工程管理では、対応が困難となっている。 そこで、このような材料の力学特性や熱特牲を粘弾性測定によって評価する手法が注目を集めている。本稿で紹介するアントンパール社製の粘弾性測定装置Physical MCRシリーズは、材料の基本物性である複雑な流動特性から、反応硬化·熱硬化特性、さらに材料開発の段階で最終製品の機能性（タック性やピール性）や生産工程の作業条件などを評価することができ、その情報をフィードバックすることで、迅速な材料開発を支援し、作業工程におけるさまざまなトラブルの解決に役立てることができる（図1）。