周波数掃引渦電流法による鉄鋼材料表層の材質変化と深さの非破壊評価

摘要

著者らは，鋼材を表面層と下層の二層モデルに単純化して解析を実施し，表面層に関するパラメータ（透磁率，抵抗率，表面層の深さ）とコイルのインピーダンスの周波数特性の関係について調べ，後者から表面層のパラメータを評価する方法を検討した。ここでは，まず，その概要を示して周波数掃引渦電流法の原理を解説する。次に，これを微粒子ショットピーニング処理した鋼材表面後の残留応力の評価に応用し，その有効性を実証した結果を紹介する。さらに，端緒についたばかりの研究であるが，鋼材の曲げ疲労の評価を目指した研究についてその一端を紹介する。