姶原東洋医学の構築に向けて（5） 灸点·禁灸点に対する鍼灸施術の経時的効果

摘要

【目的】自然治癒力の働きにより、気滞（ベクトル異常）を解消するために発現する灸点及び禁灸点に適した、鍼灸施術を施行した時の経時的効果について、2施設間で比較検討を行った。 【方法】灸点及び禁灸点を鑑別できる鍼灸師3名が施術を行い、研究の同意が得られた患者で、1ヶ月間毎週4回以上来院された、病院施設11名、明治国際医療大学附属鍼灸センター17名の患者を対象とした。 施術前にVAS評価を毎週4回施行した。 【結果】病院施設（平均治療回数9．4±4．3回）のVAS評価では、1週：55±25．7→2週：48．4±28·5→3週：44·8±28．6→4週：45．2±28．5と治療を継続する毎に徐々に低下する傾向が認められた。 明治国際医療大学（平均治療回数4回）においても、1週：62．4±27．2→2週：59．7±26．3→3週：53．8±27．7→4週：51．6±24．6と同様に低下した。