バイオプラスチック生産研究の国際動向

摘要

産業革命以来，科学技術の発展は日進月歩である。 その歴史は，材料の進化の足跡をみると分かりやすい。 金属製品をはじめとした「重厚長大」製品から「軽薄短小」製品へ転換されていく過程がまさに典型的で，20世紀初頭に登場し，今や日常生活にすっかり浸透しているのが「プラスチック」である。このプラスチックの軽くて丈夫で長持ち，という性質が巨大素材産業を支えてきたいちばん大きな要因である。 このすばらしい高分子素材は，大量生産→大量使用→大量廃棄という一方通行の流れの中で，大きな経済効果を生み，効率的な産業形態·便利な日常生活に大きく貢献してきた。 プラスチック材料の高付加価値化はさらに加速し，携帯電話にも利用されている「電気を通すプラスチック」という大ヒットをも生み出した。