減産に踏み切れなかったOPEC生産枠据置、当面は順守率徹底で対応

摘要

OPECは3月15日、オーストリアのウィーンで第152回定例総会を開き、イラクを除く加盟11カ国の現行生産枠2,485万b／dの据置を決めた。 最近の原油価格軟化を背景に追加減産に合意するのではないかとの事前の見方もあったものの、結局減産協議は5月28日の次回臨時給会に先送りし、当面は前回の420万b／d減産合意の順守を徹底することに合意した。総会前にはベネズエラやリビアが追加減産を主張、クウェートやバドリ事務局長も追加減産を支持する構えをみせていた。 しかし、世界経済の低迷に配慮して追加減産に反対するサウジアラビアやイラン、アンゴラ、エクアドルなどの主張が結局のところ通って、今回の総会では追加減産に跨み切れなかった。 OPECは、今後の原油価格の推移を見極めて、次回総会で改めて減産問題を協議する。