景気回復軌道のアジア石油戦略

摘要

名門投資銀行リーマン·ブラザース破綻を契機とした戦後最悪の大不況から1年を経過して、世界経済は回復の兆しを明確に見せている。人口33億人と地球の人口のほぼ半分を占めるアジア地域の景気回復への動きが日を引く。アジア経済についての見方は、専門家である経済学者においても大きく分かれていた。1980年代以降の急速な韓国、台湾、中国、インドネシアをはじめとしたアジア諸国の高度経済成長については、「アジアの奇跡」という言葉が闊歩し、多くのエコノミストの問においてアジア諸国の順調な成長は確実視されていた。