FRPの成形技術第1章射出成形法--熱硬化性樹脂

摘要

射出成形法は加熱して融解させた材料を金型内に射出·注入し，冷却·固化させることで成形品を得る方法であり，成形工程は大きく分けて①型締め，②射出，③保圧，④冷却，⑤型開き，⑥製品の取りだしの順に行われ，製品を連続的に生産することができる．この方法の特徴は①自動化手法で成形するため，製品の品質が安定する．②成形サイクルが比較的短時間なので大量生産に適し，バリ取りなどの二次加工が不要なので生産性が高い．③他の成形法と複合させて新しい機能を持つ製品の成形が可能である．反面，①複雑な形状の金型の場合に溶融した樹脂の流れも複雑となるため，成形不良が生じやすくなる．また，射出圧により樹脂中の短繊維の配向性が起こりやすくなる．（参成形機や金型などが高価であるため少量生産にはむかない．