生体用チタン合金の疲労試験方法に関する研究

摘要

生体用金属材料の生体環境下における疲労あるいは腐食疲労に関する研究は，学際性が深化すると同時に，その破壊プロセスの複雑さが増加するので手つかずの未解決研究領域が広く存在している。現状の生体環境下における疲労試験方法は，研究者あるいは研究室独自の手法によって行われている。そこで本助成課題では，生体用チタン合金の疲労に関わる腐食，摩耗（フレッチソグ），細胞の影響を含めた総合的な疲労特性について検討した。具体的には，試験片形状，繰返し速度，荷重負荷方法，擬似体液，pH及び溶存酸素濃度などの影響因子を検討し，試験方法の妥当性と併せて検証した。