媒介中心性を用いたWDMネットワークの設備増強拠点の考察

摘要

WDMネットワークの運用にあたり，設備投資による拠点の強化を行う必要がある．トラフィックデマンドの予測は不確実であるため，デマンド予測による設備投資は，帯域の過多と不足を生じさせる可能性がある．今後増加するデマンドを安全にネットワーク内で収容するため，通常，各サイトには予測よりも多めの設備投資を行う傾向がある．すなわち，設備投資の将来予測が多少不確実性を含んでいたとしても，過剰かつ無駄な設備投資を最小限に抑えることが望ましい．そこで，本論文では，必要最小限の設備投資を実現するため，WDMネットワーク内で設備投資が必要な拠点を判別する手法を提案する．比較的規模の大きいネットワークモデルを対象にした提案手法の有効性を検証した結果，提案手法は媒介中心性の観点を元に重要拠点を抽出できうることがわかった．