「世界の中の日本」II.精密鍛造②：第18回国際鍛造会議技術講演より－自動車用ホイール軸受の技術動向

摘要

自動車用ホイール軸受の要求性能として、小型軽量·高信頼性が求められ、更に客先での組付け作業を簡素化出来ることから、複列アンギュラ玉軸受（以下DACと称す）やハブユニットが多くの乗用車に採用されている。一方、自動車を取り巻く環境は、排出ガスによる地球温暖化や顧客ニーズの多様化などの著しい変化が生じており、今後更に激しくなるものと考えられる。このような急激な社会環境の変化に対応するため、自動車用ホイール軸受においても、基本的な性能向上の取り組みとは別に高機能パルサ付の軸受や多機能センサ内蔵ハブユニットのような、新たな取り組みが進んでいる。 図1には自動車用ホイール用軸受に対するニーズとその対応例を示す。ここでは、自動車用ホイール軸受に関する最近の技術動向と課題について述べる。 尚、図2にホイール軸受を含むアクスル部の全体構造例を示す。