ウィルス性胃腸炎による脱水症への輸液療法後に生じる急性腎後性腎不全

摘要

口夕ウィルス，ノロウィルスをはじめとするゥィルス性胃腸炎は小児科の診療において日常的に遭遇する疾患であり決してまれなものではない。その患者数はロタウィルス胃腸炎で，日本において6歳以下の小児約80万人が1年間に100人当たり11人の割合で小児科を受診していると推定され，ノロウィルス感染症もその検査法の進歩から小児のウイルス性胃腸炎における重要な病原体と認識され，5歳以下の小児ではロタウィルス胃腸炎に次いで多い起因ウィルスと考えられている。