ピンチオフによらない埋め込み型中心静脈カテーテル損傷を認めた2例

摘要

中心静脈穿刺カテ一テルは当初，経静脈的に栄養を投与する手技であつた。Seldinger法の応用，埋め込み型カテーテルの開発に より，長期間安全に用いることが可能となり，抗 癌化学療法にも用いられるようになった.一方， 鎖骨下静脈より盲目的穿刺を行った場合の問題と して，カテーテルが鎖骨と第一肋骨間に挾まれる ピンチオフ現象がある.これを避けるため，超音 波ガイドを用いた遠位静脈からのカテーテルの刺 入が推奨されている。しかし今回，われわれ はピンチオフによらない中心静脈力テーテル損傷 を2例で経験した.同様の報告は数少ないが存在する.ゆえに報告とともに対策について検討する.