結核医療の基準と診療ガイドライン

摘要

結核は2007年に改正された感染症法の下で2類感染症であり，喀痰検査で抗酸菌塗抹陽性等周囲への感染の恐れが高い場合には入院が勧告される．また治療中断は再発を招き，さらには薬剤耐性結核の蔓延につながりかねないため，患者本人だけでなく社会のためにも確実な治療が行われるべき疾患である．そのため，治療費に対しては公費負担制度があり，公費支出のための基準として厚生労働省が専門家（結薇病学会）の見解を基に「結核医療の基準」を定めている．結核の治療に関して，ガイドラインよりも厳しく守るべき範囲を定めているのが「結杉医療の基準」なのである．