Branch atheromatous diseaseの病態と抗血小板療法

摘要

山本：本日は，最近話題になっておりますbranch atheromatous disease（分岐粥腫病変；BAD）について，ラクナ梗塞との異同や位置付け，さらに抗血小板療法についても考えたいと思います。 早くから脳幹梗塞について論文をまとめられている豊田先生にご意見をお伺いする形で進めてゆきたいと思います。 はじめに，ラクナやBADの経緯について述べます。 　 ラクナ梗塞とは，高血圧により小動脈が詰まって基底核や内包など脳の深部にできる直径15mm以下，場合によっては20mmに及ぶ小さな梗塞です。 原則として1本の穿通枝の梗塞で，1965年にFisherl）が概要をまとめました。