脳機能イメージングによる疲労および疲労感の解析

摘要

近年非常に進歩してきた脳機能イメージングの手法を用いて疲労状態の脳機能低下の実態や疲労感を感じている脳部位，あるいは疲労によるさまざまな神経伝達系への影響といった事象を解析することができる．論文発表はまだ少ないものの，学会発表などをみているとがなり多くの研究が進められている．ただ，その大多数は，慢性疲労症候群，多発性硬化症，湾岸戦争後症候群などの疾患における疲労の脳機能イメージングの結果てある. positron emission tomography(PET)を用いた分子イメージングの手法も合わせてヒトの疲労状態における脳をはじめとした臓器 組織のなかでの分子の挙動が探れることは疲労研究に大きなインパクトを与える．