MRl誘導下·アルゴン·ヘリウム凍結端子経皮的穿刺凍結法による腎癌·肝癌·子宮筋腫の治療 MRIガイド凍結手術

摘要

近年,オープン型MRI装置の発展とあいまって.MRI対応でJoule-Thomson効果による凍結プローベが開発され,MR画像モニターのもとに正確かつ安全に癌治療が行われるようになった.凍結ブローベの太さは2mmおよび3mmであり,局所麻酔下にブローベを目標部位にMRl透視下で誘導でき,凍結中,増大するアイスボールを経時的にMRlでモニターできる.対象は腎癌12例(腫瘍の大きさは平均2.7cm),肝癌4例(原発性1例,転移性3例,平均2,4cm),子宮筋腫10例(平均6.7cm)の計26例であり,経過観察は2-3週間後,6-8週間行った.結果として腎癌では全例に.肝癌では4例中3例に腫瘍の壊死が得られた,子宮筋腫の縮小率は2週後で0-43%(平均16.2%),6週後で11-83%(平均34.7%)であった.合併症としての腎周囲血腫,胸水は保存的治療で軽快し,気胸の1例では吸引治療が行われた.26例中23例は術翌日退院となり,3日間入院2例,7日間入院1例であった.