フキノトウによるアナフィラキシーショックの1例

摘要

27歳，女性.2012年4月にフキノトウ，アボカド，キャベツ，チーズの入ったパスタを 摂取後，口唇の腫脹，嘔気，動恽，全身に膨疹が出現し，2時間後に意識消失した.特異的 IgE抗体(class)ではョモギ4，才才ブタクサ4，フランスギク4，タンポポ4，アボカド2であ つた.ブリックテス卜では，フキノトウ雄花(加熱，非加熱とも）2 + ，アボカド2+，キャベツ 2 + ，ョモギ2+であった.口含み試験ではフキノトウのみ陽性であり，フキノトウによる口腔 アレルギー症候群から進展したァナフイラキーショックと診断した.フキノトウのアレルゲン は熱に対し安定であることが示された.また全身性の強い症状が出現したことより，クラス1 食物アレルギーと考えた.即時型アレルギーは生死に関わる場合があるため原因の検索は重要 である.再投与試験は重篤な症状を誘発する可能性があるが，慎重に可能な限り対応する必要 があると考える.