子宮腺筋症に对する子宫温存手術

摘要

最近，腹腔鏡下手術の普及に伴って子宮腺筋症に対する妊孕性温存を目的としたさま ざまな手術方法が試みられている.子宮腺筋症摘出術は，病巣を徹底的に摘出す ればするほど子宮筋の欠損が大きく子宮壁の再建が困難となる.また術後には一定の臨 床症状の改善は認められるものの，子宮壁創部の菲薄化や縫合不全による妊娠中の子宮 破裂などの周産期合併症が異常に高率に起こることが報告されている。筆者らは，広範囲かつびまん性に広がる，いわゆる重症子宮腺筋症に対して，子宮筋3重フラップ法による子宮腺筋症摘出術を行い，著しい臨床症状の改善と術後妊娠の子 宮破裂予防により効果的であることを報告してきた9-14).