中枢性尿崩症と視床下部性下垂体前葉機能低下症を合併した、リンパ球性漏斗神経葉炎と考えられた2症例

摘要

MRIなどの画像検査の進歩に伴い、かつては原因不明とされた特発性尿崩症の多くが下垂体茎や下垂体後葉に炎症が限局したリンパ球性漏斗神経葉炎であることが提唱されてきた。 このようなリンパ球性炎症は下垂体後葉よりも前葉での報告が早く、1962年GoudieとPinkertonにより最初に報告され、MRIなどの画像検査が発達する以前は極めて稀な疾患と考えられていた。