肝細胞癌に対する経度的ラジオ波焼灼療法と経皮的マイクロ波凝固療法との比較

摘要

肝細胞癌（HCC）に対する経度的局所治療は，1983年に小肝癌に対する経皮的エタノール注入（PEI）が開発され，1994年には経皮的マイクロ波凝固療法（PMCT）へと発展した．さらに1996年には経皮的ラジオ波焼灼療法（RFA）が発表された．第16回全国原発性肝癌追跡調査報告によると，HCCに対する局所療法は経皮的に84％が施行され，PEIは41％，PMCTは18％，RFAは40％に行われている．2004年6月にRFAの保険適用がなされたため，今後もRFAの占める割合が高くなるものと思われる．HCCに対するRFAは，PEIに比し再発率が低く有利であるとされている．しかしRFAとPMCTとを比較した報告は少なく，今回，われわれは両者を比較検討した．