下痢?便秘

摘要

下痢は，コリン作動性である早発性タイプと消化管粘膜陣害である遅発性タイプの2種類に分類できる.便秘は，自律神経障害に起因するタイプ，不安?緊張による痙攣性，食事量低下による弛緩性，他の薬物による医原性に分類できる.イリノテカン(CPT-11)では，急性下痢ならびに遅発性下痢を引き起こし,重篤化することがあるので予防対策が重要である.下痢は発症時期により早発性下痢と遅発性下痢に大 別される（表1).成因を十分に理解し，適切な治療 を行う必要がある.下痢を高頻度に引き起こす薬剤を表2に示す.代 表的な薬剤は，フツ化ピリミジン系薬剤ゃィリノテカ ン（CPT-11)である.それぞれの発生頻度を把握し ておくことが，発生予防や重篤化予防につながる.