Komeda-David法術後遺残短絡に対する右室切開による二重パッチ閉鎖法

摘要

急性心筋梗塞に伴う心室中隔穿孔（VSP)の発生頻度は1-2%であり，保存的治療による死亡率は非常に高率である.近年Komedaらのinfarct exclusion法により手術死亡率は20%前後まで改善されてきたが，術後遺残短絡の発生率は今なお10-20%と報告されている3-5).遺残短絡については自然閉鎖例も報告されているが6), 心不全が進行し保存的治療に抵抗する症例については再手術が必要である.今回われわれはKomeda-David 法によるVSP閉鎖術後の遺残短絡に対し，初回手術より5力月後に右室切開による二重パッ千閉鎖法を行レ、救命しえた症例を経験したので報告する.