小腸原発腸管症型T細胞リンパ腫の1例

摘要

消化管原発悪性リンパ腫の多くはB細胞性であり，T細胞性リンパ腫は少ない。そのなかでも腸管症型T細胞リンパ腫は主に小腸に原発するまれな腫瘍で，腸管上皮内浸潤を特徴とし，腸管全層へと浸潤する成熟T細胞ならびにNK細胞腫瘍である1)2)。急速·広範囲な進行を特徴とする本疾患の1例を経験したので， 文献的考察を加えて報告する。